禁じられし扉 第17話
「国王陛下・・・どうなさいましたの?」
王妃は落ち着かない様子でウロウロしている国王を見ながら心配そうな顔をした。
「エレーナ・・・」
国王は王妃の顔を見て何かを言おうとしたが、しばらくすると黙って大きな溜め息をついて椅子に座った。
「あなた・・・一体何があったのです?ノスチーヌ候とお会いになってから落ちつかないご様子ですけれど・・・」
王妃は頭を抱え込んでいる国王の左手に自分の右手を重ねて言った。すると国王は王妃の顔を見て言った。
「・・・エレーナ・・・私はシャトゥーム国王だ・・・だが、ユーリの父親でもある。」
「・・・ええ、そうですわね・・・あなたは良き国王であり良き夫であり、そしてとても良い父親ですわ。」
王妃は国王の手を握り締めながら笑顔で国王に言った。
「だが・・・どれか一つを選ばなければならなくなった時、私は一体どれを選ぶべきなのだろう・・・。」
国王はそう言うと寂しそうに王妃の顔を見た。すると、王妃は少し驚いた顔をしたがすぐに笑顔で静かに言った。
「・・・国王陛下。あなたはこのシャトゥーム国の父なのです。シャトゥーム全国民の偉大なる父なのです。ですから、あなたは国王としてこの国を守らなければなりません。私や王女たちにとっても偉大な国王陛下なのですから・・・この国の幸せが私たちの幸せでもあるのです。何も迷うことなどありませんわ。」
すると国王は王妃の手を強く握り返した。
「・・・あなた?」
「・・・私は・・・無力だ。何一つ守ることができないのだ・・・。」
国王はそう言うと手で顔を覆った。
そんな様子を見ていた王妃は立ち上がり、部屋にいた護衛官や女官たちを全員部屋の外へ出した。
「・・・あなた。一体、ノスチーヌ候と何があったのですか?」
「・・・。」
国王は何も言わずただ俯いていた。王妃は軽く溜め息をついてから静かに言った。
「・・・私にはお話になれない事なのですか?」
その言葉に国王はハッと顔をあげて王妃の顔を見た。すると王妃は寂しそうに微笑んで国王に言った。
「もし、あなたの御心の整理がついていないのなら私はいつまでもお待ちいたします。御心が落ち着くまでずっと・・・ですから、一人で悩まないでください。
私はそのためにあなたのお傍にいるのでしょう?」
「・・・エレーナ。」
国王は王妃を抱き寄せ、そして力強く抱きしめた。
「もう少しだけ、待ってくれ。」
「はい。いつまででもお待ちします。」
王妃は顔をあげて優しい笑顔で言った。そして、部屋を出て自分の私室へと戻った。
一人になった国王はノスチーヌ候から渡された一枚の写真を見ながらやり取りを思いだしていた。
王妃は落ち着かない様子でウロウロしている国王を見ながら心配そうな顔をした。
「エレーナ・・・」
国王は王妃の顔を見て何かを言おうとしたが、しばらくすると黙って大きな溜め息をついて椅子に座った。
「あなた・・・一体何があったのです?ノスチーヌ候とお会いになってから落ちつかないご様子ですけれど・・・」
王妃は頭を抱え込んでいる国王の左手に自分の右手を重ねて言った。すると国王は王妃の顔を見て言った。
「・・・エレーナ・・・私はシャトゥーム国王だ・・・だが、ユーリの父親でもある。」
「・・・ええ、そうですわね・・・あなたは良き国王であり良き夫であり、そしてとても良い父親ですわ。」
王妃は国王の手を握り締めながら笑顔で国王に言った。
「だが・・・どれか一つを選ばなければならなくなった時、私は一体どれを選ぶべきなのだろう・・・。」
国王はそう言うと寂しそうに王妃の顔を見た。すると、王妃は少し驚いた顔をしたがすぐに笑顔で静かに言った。
「・・・国王陛下。あなたはこのシャトゥーム国の父なのです。シャトゥーム全国民の偉大なる父なのです。ですから、あなたは国王としてこの国を守らなければなりません。私や王女たちにとっても偉大な国王陛下なのですから・・・この国の幸せが私たちの幸せでもあるのです。何も迷うことなどありませんわ。」
すると国王は王妃の手を強く握り返した。
「・・・あなた?」
「・・・私は・・・無力だ。何一つ守ることができないのだ・・・。」
国王はそう言うと手で顔を覆った。
そんな様子を見ていた王妃は立ち上がり、部屋にいた護衛官や女官たちを全員部屋の外へ出した。
「・・・あなた。一体、ノスチーヌ候と何があったのですか?」
「・・・。」
国王は何も言わずただ俯いていた。王妃は軽く溜め息をついてから静かに言った。
「・・・私にはお話になれない事なのですか?」
その言葉に国王はハッと顔をあげて王妃の顔を見た。すると王妃は寂しそうに微笑んで国王に言った。
「もし、あなたの御心の整理がついていないのなら私はいつまでもお待ちいたします。御心が落ち着くまでずっと・・・ですから、一人で悩まないでください。
私はそのためにあなたのお傍にいるのでしょう?」
「・・・エレーナ。」
国王は王妃を抱き寄せ、そして力強く抱きしめた。
「もう少しだけ、待ってくれ。」
「はい。いつまででもお待ちします。」
王妃は顔をあげて優しい笑顔で言った。そして、部屋を出て自分の私室へと戻った。
一人になった国王はノスチーヌ候から渡された一枚の写真を見ながらやり取りを思いだしていた。
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- 2007年
- 12月
- 15日
- (土)
- 01:38
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